蚊が嫌う香りは? 虫よけスプレーの作り方を教えて!
虫よけもナチュラルで。高まる健康志向。
最近は、薬局の店頭においてハーブの力を前面に出した虫よけグッズが多数販売されています。吊るタイプの商品や置型の商品にも多く見られるようになりました。「なるべく穏やかな成分で虫よけをしたい」というニーズは日に日に高まっており、メーカーもそれに対応した商品を開発しています。
そもそも虫よけに使われる成分は、人体に影響があるのでしょうか?
スプレーやローションなどの虫よけ商品には、害虫忌避の成分として「ディート」という化学成分が使用されています。ディートは第二次世界大戦時に兵士をマラリアなどから守るために開発された成分で、効果が高く、持続時間も長いということで、現在でも多くの虫よけスプレーに使用されています。
ただ、最近の研究では、人体に対する影響(特に神経障害や皮膚障害)の可能性も指摘されており、米国やカナダなどではできるだけ子供に使わせないように年齢や使用回数の規制などがかけられています。
日本で販売されている商品はディートの濃度が低い(10%前後)ため、海外の例をそのまま当てはめることはできませんが(海外では低いもので20%、中には98%などもあります)、できるだけスプレーを吸い込まないようにするなど、使用方法には十分注意する必要があります。

ディートはちょっと心配。。。という方には、ナチュラルな精油がおすすめ
虫よけにおすすめのエッセンシャルオイル(精油)は?
では、ハーブに虫よけの効果はあるのでしょうか?
植物は厳しい自然環境を生き延びる上で、さまざまな進化をとげています。あるものは甘い香りでハチなどの昆虫を呼び寄せ、その体を使って受粉させるように仕向けます。あるものはフワフワの綿毛をつくって、種子を風にのせて遠くまで運びます。どれも植物が生き残りをかけて編み出した知恵です。
ある植物は害虫から身を守るため、害虫の嫌がる匂いを体内で作り出し、自分の体を守ろうとします。これは植物の生み出した天然の昆虫忌避剤であり、その成分としてシトロネラールやシトラールなどが知られています。これらを含む精油は以下の通りです。
精油を使った虫よけスプレーの作り方
エッセンシャルオイル(精油)を使った虫よけスプレーの作り方はとても簡単です。ここでは50mlのスプレー容器を使った場合をご説明します。
スプレー容器にエタノールを10ml入れ(目分量でOK)、ユーカリ・シトリオドラやシトロネラなどの虫よけ効果のある精油を10滴ほど加えてよく振り混ぜます。さらに40mlの精製水を加え、よくかき混ぜれば、ナチュラルな虫よけスプレーの出来上がりです。
腕や足などにスプレーしたり、網戸などにスプレーしてください。アロマのいい香りで、気分も癒されます。
虫よけ効果が高いと言われるシトラールやシトロネラールはお肌への刺激もありますので、ラベンダーやローズゼラニウムをブレンドすると、刺激をいくぶん和らげることができます。香りもマイルドになりますのでおすすめです。
化学成分を使った市販のスプレーと比べて効果はあまり持続しませんので、30分から1時間に1回を目安にこまめにスプレーしてください。