精油はどこに気をつけて選んだらいいの? どの香りを選んだらいいの?
安心して精油を選ぶためには
精油を選ぶ際には、どこに気をつけるべきでしょうか? また、どんな香りを選んだら良いのでしょうか?
まず、考えるのは、原則として100%ピュアな精油を選ぶこと、そして自分の好きな香り、心地良いと感じる香りを選ぶことです。
嗅覚というのは、とても動物的な、本能的な感覚です。好き、嫌い、という感情が、脳で高度な判断をする前に現れます。
嫌いな香りを嗅ぎ続けても、こころがリラックスすることはありません。
まずは信頼できる精油を見つけ、そして自分の好きな香りを見つけていきましょう。

好きな香りを楽しむのが何より大事
100%ピュアな精油を選びましょう
第一段階として、どのような精油を選んだら良いでしょうか? まずは、原則として100%ピュアな精油を選んで下さい。ピュア(pure)とは「混じり気がない」という意味で、他の液体で希釈していないことを意味します。「Pure & Natural」、「100% Pure Essential Oil」などの記載があれば問題ありません。
また、原料となる植物の「学名」や「産地」、「抽出部位」、「抽出方法」などがボトルやパッケージに明記してあるかも、信頼できるメーカーかどうかの目安になります。
精油にはローズやネロリのような高価で手の届きにくい精油もありますので(1本8000円など)、そういった香りを安価で楽しむために、ローズ3%などの希釈タイプが販売されていることもあります。高価な香りを気軽に楽しむという意味では、そういったものも良いでしょう。
精油は1滴ずつ落とす必要がありますので、必ずドロッパーのついたものをお選びください。スポイトを使用するものは使いにくいです。また、日光による変質を避けるため、青や茶の遮光瓶に入っているものをお選びください。
オーガニックを選ぶべきか?
精油の中には「オーガニック」と記載しているものもあります。オーガニックとは有機栽培の意味で、原料となる植物を育てる際に農薬や化学肥料などを使用していないものを言います。栽培にコストがかかりますので、精油のお値段も高くなります。基本的にはお財布と相談してお考え頂くのがよろしいと思います
植物のチカラというのは、その土地の土や水、日光、空気などによって大部分が決まりますので、オーガニックだから良いとも言い切れません。例えば、無農薬にこだわった東京の米と、新潟魚沼産の普通の米を比べた場合、魚沼産のほうがおいしいと感じる方はおそらく多いでしょう。また、精油の場合は飲んだりしませんので、体への影響もあまり意識する必要はありません。
オーガニックはイメージも良いですし、個人的にはおすすめしたいのですが、これにとらわれ過ぎる必要はない、ということです。ただ、希釈してマッサージに使いたいという方の中には、少しでもお肌への影響を抑えたいということで、オーガニックを選ぶ方もいらっしゃいます。
どんな香りを選ぶべきか?
香りを選ぶ際にハッキリ言えることは、自分が好きだと思える香り、心地良いと感じる香りを選ぶ、ということです。「嫌いなんだけど、◯◯に効くと書いてあったから使っている」というのは、あまり感心いたしません。
香りの好みというのは、本当に人によってさまざまです。味の好みよりもはるかにバラつきがあります。できれば、いろいろな香りを店頭などで試して頂くのが一番ですが、難しい場合は、①どんな系統の香りが好きか、②どんな気分になりたいか、の2点を中心に選ぶと良いと思います。
香りの系統としては、例えば爽やかな柑橘の香り(オレンジ、グレープフルーツ、レモン)、スッキリとした清涼感のある香り(ペパーミント、ユーカリ、ローズマリー)、ゴージャスな花の香り(ローズ、イランイラン、ローズゼラニウム)、落ち着いたリラックスさせる香り(ラベンダー、シダーウッド)などがあります。
気分で選びたいときは、例えば明るく元気になりたいとき(オレンジ、ベルガモット)、グッスリと休みたいとき(ラベンダー、ローズ)、気持ちをシャキッとさせたいとき(レモン、ローズマリー)などがあります。
精油の効果・効能に注目し過ぎるよりも、香りの好みに注目したほうがアロマテラピーの効果を実感できると思います。