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キルトに綴る愛



タイトル: キルトに綴る愛
原題: How To Make An American Quilt
(95年、米)

監督: ジョスリン・ムーアハウス
出演: ウィノナ・ライダー、アン・バンクロフト、エレン・バースティン、ケイト・ネリガン、ジーン・シモンズ 他




レビュー&コメント

 この映画、何がいいって、とにかくウィノナ・ライダーがかわいい。正直、
ウィノナ目当てに観に行った映画ではありましたが、その内容がまたなんとも
繊細で、心に染みる。私の好きな映画の1つです。

 ウィノナ演じるフィンは、修士論文の提出を控えた大学(院)生。論文を仕
上げるため、夏の3ヶ月間、祖母のいるカルフォルニアの田舎に身を寄せた彼
女は、そこで祖母やキルト仲間たち7人の人生の一端にふれ、自分の進むべき
道を決意する・・・というのが、そのストーリー。

 実はフィンが田舎にやってきたのは、恋人のプロポーズ話から離れたかった
というのが本当のところなんですね。26歳、そろそろ結婚を真剣に考える時
期にはあるものの、どうにも結婚に前向きになれない。自分の両親が早くに離
婚したこともあり、「生涯の伴侶はたった一人なのか」「結婚と自由は両立す
るのか」なんてことをモヤモヤと考えている。

 田舎では、祖母やそのキルト仲間たちが、結婚を控えた彼女のために、みん
なでウェディング・キルトを作っている。キルトのテーマは「愛の住む処」。
祖母たちは、それぞれの想いを込めつつ、共同作業でキルトを完成させていく。

 和気あいあいと、そして時には微妙な関係にギクシャクしながら、キルトを
縫い上げていく祖母と仲間たち。徐々に明らかになっていく祖母たちの人生は、
深い深い悲しみに包まれている。亭主の浮気、死、身近な人の裏切り・・・。
この部分だけを切り取ってみると、ある意味、痛々しいお話かもしれません。

 ところが、祖母たちには、決して色褪せない、美しい愛の想い出がある。そ
れがこの映画のミソなんですね。何十年たっても、思わずクスッと思い出し笑
いをしてしまうほどの、甘く懐かしい日々。どんなに平凡な人生でも、幸せに
満ちた、光り輝いたときがあるのです。
 キルト作りを通して、かつての愛に満ちた生活を振り返り、心を一つにして
いく祖母たち。そして、みんなの愛の綴られたキルトに包まれて、一歩前に歩
み出すフィン。運命のカラスに導かれるラスト、私は好きです。

 梅雨が明ければ、そろそろ夏休みのシーズン。愛に迷いのある方は、フィン
のように田舎に帰って、自分を見つめ直してみるのもいいかも・・・ね。



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  Text by じょん 2003/7/12  メールマガジン掲載
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