|
 |
| スタイリッシュな犯罪コメディ |
| 「オーシャンズ11」 |
|
 |
|
|
| タイトル: |
オーシャンズ11 |
| 原題: |
Ocean's Eleven |
|
(2001年、米) |
|
|
| 監督: |
スティーブン・ソダーバーグ |
| 出演: |
ジョージ・クルーニー、ブラッド・ピット、マット・デイモン、ジュリア・ロバーツ、アンディ・ガルシア、ドン・チードル 他 |
|
 |
|
派手にTVCMを行なっているので、もうご覧になった方も多いかもしれま
せん。世にも豪華なキャストで贈る、スタイリッシュな犯罪コメディ、「オー
シャンズ11」です。
カリスマ的な窃盗犯ダニー・オーシャン(ジョージ・クルーニー)は、4年
の刑期を終えて仮釈放されたばかり。しかし、彼の頭の中では早くも次の計画
が練られていた。ターゲットは、ラスベガス、3大カジノの巨大金庫に眠る、
1億6000万ドルのキャッシュ。地下200フィート、12時間ごとに変わ
る暗証番号、無数の監視カメラに感知センサーと、そのセキュリティはミサイ
ル基地を凌ぐほど。
オーシャンは、親友でキレ者のイカサマ師ラスティ(ブラッド・ピット)を
右腕に、計画の実行に必要な人材をスカウトし、着々と準備を進める。しかし、
周到に練られたこの計画には、裏があった――。
もう、最初から最後まで粋でスマート。軽妙なテンポに、心地良い音楽。随
所に散りばめられたジョークの数々。シャープな映像と斬新なカメラワークな
ど、極めて現代的な手法を取り入れながら、どことなく古き良きアメリカ映画
の匂いを感じさせてくれる、そんな不思議なテイストの映画です。
11人+2人の登場人物それぞれの個性や見せ場を描きつつ、複雑な犯罪計
画や元妻との恋物語なども盛り込んで、上映時間はなんと2時間弱。しかも、
観終わった後に何一つ疑問を抱かせない単純明快なストーリー。ソダーバーグ、
やはり只者ではありません。
この全編にわたって貫かれたおしゃれな演出を、「スタイリッシュ」ととる
か、「ボーリング(退屈)」ととるかで、この映画の評価はガラリと変わって
しまいます。派手な見せ場や大ドンデン返しはありませんので、「ミッション
・インポッシブル」(96年、米)のような派手なアクションやサスペンスを
期待する人は、少々ガッカリさせられるかも。そういったことよりも、小気味
良いセリフやさりげないジョーク、粋なキャラクター達の魅力を存分に堪能し
てほしい映画です。
ちなみに、この映画、オーシャンのもとに集まる仲間達が、皆、お金のため
でないというのが何と言っても素晴らしいのです。自分のプライドや満足のた
め、そしてオーシャンとデカイ仕事をするため、それだけのために集まってく
る。当然、取り分や計画のことでモメるといった泥臭いシーンなど一切なし。
観ていて実に気持ちがいいのです。
映画のラスト、ベラージオホテルの噴水前、仕事を終えたメンバーが、一人、
また一人と去っていく。仲間の肩を軽く叩きながら。彼らの顔に浮かんだ満足
げな表情。本当に爽やかです。
きっとソダーバーグ監督のもとに集まった豪華な俳優陣もこんな感じだった
んでしょうね。金(ギャラ)のことなんかより、この監督と一緒にデカイ仕事
がしたい。そんな思いが画面からにじみ出てくるような、爽やかで、気持ちの
いい映画でした。
|
|
 |
| Text by じょん |
2002/2/15 メールマガジン掲載 |
|
 |
|
|