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| ハラハラ、ドキドキ。あっという間の30分 |
| 「ウォレスとグルミット ペンギンに気をつけろ!」 |
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| タイトル: |
ウォレスとグルミット ペンギンに気をつけろ! |
| 原題: |
Wallace and Gromit The Wrong Trousers |
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(1993年、英) |
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| 監督: |
ニック・パーク |
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つまらない映画で2時間無駄にするくらいなら、この30分の短編映画で手
に汗握ってください。イギリス生まれのクレイアニメ、「ウォレスとグルミッ
ト」です。
クレイアニメとは、粘土で作ったキャラクターを少しずつ動かして撮影した
アニメーション。CGでは出せない愛らしさが魅力です。
主人公は、ちょっととぼけた発明家ウォレスと、しっかり者の愛犬グルミッ
ト。一昔前、プッチンプリンのCMにも登場していましたから、覚えていらっ
しゃる方も多いかもしれません。
「ウォレスとグルミット」シリーズには、「チーズホリデー」(89年)、
「危機一髪!」(95年)などの作品がありますが、なんといっても、この
「ペンギンに気をつけろ!」(93年)が秀逸です。
発明にお金をつぎ込み、金欠気味のウォレスは、空き部屋を貸し出すことを
決意。下宿人としてウォレスとグルミットのもとを訪れたのは、1羽のペンギ
ン。しかしこのペンギンが何やら怪しい行動をはじめる――。
この映画が面白いのは、キャラクターのかわいさやリアルな動きなどもさる
ことながら、脚本や演出、キャラの描き方といった、映画の本質的な部分がし
っかりしているからでしょうね。一言もしゃべらず、表情も変わらないペンギ
ンの、その狡猾な悪の素顔がしっかりと伝わってくるのだから、お見事です。
部屋をのっとり、ウォレスに取り入り、次第にグルミットを追い詰めていく
ペンギン。雨の中、トボトボと出て行くグルミットを2階の窓から見下ろす黒
い影――。
ペンギンが徐々に怪しい行動をとっていくところなどは、まさにヒッチコッ
クさながらの緊迫感。それをあのかわいいキャラクターでやっているのだから
可笑しくてたまりません。
このペンギンの狙いは、ズバリ、博物館に展示中の巨大ダイヤモンド。ウォ
レスの発明品を利用し、天井を伝い、赤外線防犯レーザーをかいくぐり、目当
てのダイヤモンドに近づく! 観ているこっちも手に汗握ります。
圧巻はクライマックス! ハイスピードで疾走する列車(ただし模型)の上
で繰り広げられる、迫力の追跡劇。スピルバーグも真っ青の怒涛のアクション
の連続に、もう顔の筋肉は緩みっぱなしです。
たった30分でここまで魅せてくれる映画はそうはありません。ちなみに、
この30分の短編を制作するのに3年の歳月を費やしたとか。
94年アカデミー賞アニメーション部門最優秀賞受賞作。必見です。
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| Text by じょん |
2002/2/8 メールマガジン掲載 |
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