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シネマ雑感
「映画にみるアメリカの背番号事情」





 最近、何かと話題の「住基ネット」。国民全員に11ケタの背番号を振って
行政手続きを簡素化しましょうというアレですが、先日、私のもとにも江戸川
区から番号の通知がきました。
 電話番号と違って地域性などの特色も何もない、単なる11ケタ。なるほど
確かにぐちゃぐちゃで意味がない。逆に、見ているうちにちょっと不安になっ
てきました。
 「これって、覚えられるだろうか?」

 まあ、申請すればカードももらえるんでしょうが、そんなもの持ち歩きたく
もない。飲み屋でベロベロに酔って、なくしたりしたら嫌だしね。
 しばらくはこの番号を使う用途も少ないだろうし、当分の間、この通知書は
引き出しの奥で眠ることになりそう。たぶん、そんな人は多いでしょう。

 一方、アメリカの背番号制度はもっと極端。過去の納税履歴や職業、犯罪歴
などなど、もろもろの情報がすべて登録されているから、銀行口座を開く時は
もちろんのこと、アパートを借りる時も、電話を契約する時も、会社の面接を
受ける時も、何から何まで「ソーシャル・セキュリティ・ナンバー」を訊かれ
る。だから、番号を覚えているのは当たり前。生活する上では、生年月日なん
かよりもよっぽど重要な番号なんですよね。

 サンドラ・ブロック主演の映画「あなたが寝てる間に」(95年)では、駅
のホームから転落して意識を失ったピーター・ギャラガーが、成り行きでフィ
アンセになってしまった赤の他人、サンドラ・ブロックのことをどうしても思
い出せず、記憶喪失と診断されてしまう。

 「誕生日は○月○日だろ。ソーシャル・セキュリティ・ナンバーは△△△−
△△−△△△△で・・・」
 記憶を辿る中で、やっぱり出てくるこの番号。この番号の大切さを何気に物
語っています。はたして、日本でもそこまでいくだろうか? まあ、そんな時
がくる頃までには、せめて番号くらいは覚えておこうと思いますけどね。



  Text by じょん 2002/8/23  メールマガジン掲載




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