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| タイトル: |
シカゴ |
| 原題: |
Chicago |
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(2002年、米) |
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| 監督: |
ロブ・マーシャル |
| 出演: |
キャサリン・ゼタ・ジョーンズ、レニー・ゼルウィガー、リチャード・ギア、クイーン・ラティファ、ジョン・C・ライリー 他 |
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2000年の12月から翌年の2月にかけて、私は会社命令でニューヨーク
に出張した。
せっかくの機会なので、いっぺんブロードウェイ・ミュージカルを観に行っ
てみることにした。ミュージカル映画は大好きで、ビデオでよく観ていたのだ
が、舞台のほうはそれまで観たことがなかったのだ。
選んだのは『Swing!』という作品。日本公演もあったので、観た人も
いるだろう。1940〜50年代のミュージカルのハッピーな雰囲気を再現し
た歌とダンスのアラカルトである。
とにかく圧倒された。映画とは一味ちがう「ナマの迫力」。ステージから熱
風がふきつけてくるようだ。背筋がプツプツと粟立つ。スゴい! いっぺんで
夢中になった。
それから2カ月のあいだ、休日のたびに劇場街に足を運ぶことになった。
公開中の『シカゴ』はブロードウェイの大ヒット舞台の映画化。オリジナル
舞台の魅力をそのままスクリーンに再現しようと努めている。
主人公はさえない人妻のロキシー(レニー・ゼルヴィガー)。元バックダン
サーで、スターになる夢を捨てきれない。そのために男にだまされ、殺人まで
犯してしまう。すぐに逮捕され刑務所行き。
ところが彼女、刑務所の中でも夢をあきらめない。殺人犯として有名になっ
たのを足がかりに、なりふりかまわずスターをめざしはじめる。
ロキシーと張り合うのが、元・大スターのヴェルマ(キャサリン・ゼタ・ジョ
ーンズ)。同じく刑務所の中からスターへの返り咲きをねらっている。
やり手弁護士のビリー・フリン(リチャード・ギア)が、法外な報酬とひき
かえに2人の野望に手を貸す。マスコミを手玉にとって世間の同情をあおり、
2人を無罪にしようというのだ。善人は1人もいない。欲望ムキだしの人間模
様が展開する。
ミュージカルシーンの大半は、ロキシーの「空想」として処理されている。
登場人物たちは現実世界と空想のミュージカル世界をひんぱんに行き来する。
「道ばたでいきなり熱唱する」ミュージカル映画特有の不自然さ、気恥ずかし
さはない。だって、そもそも「空想」なんだから、というわけ。
現実世界とミュージカル世界の描写は、はっきりと色分けされている。
現実世界の大都会シカゴは写実的に描写され、俳優の演技もあくまでリアル。
ミュージカル世界ではセットもコスチュームも様式的にデザイン化されていて、
汗とツバがまじって飛んできそうな力いっぱいの歌とダンスが展開される。
――そう、ミュージカルシーンに限っていえば、この作品は「舞台そのまま」
なのだ。
だから、「演劇ファン」としての私はこの作品に大満足した。スクリーンで
手軽にブロードウェイの雰囲気を味わえるのだ。こんな素晴らしいことはない。
でも、「映画ファン」としての私は、ちょっとだけ物足りなく感じた。「映
画でしかできない」斬新なミュージカルシーンを期待する気持ちがあったから
だ。・・・高望みしすぎですかねえ。
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| Text by 輝 |
2003/4/24 メールマガジン掲載 |
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